「ワン・コイン・ヘブン」
「ワン・コイン・ヘブン」 In god We Trust
原題:In God We Trustとは、アメリカのコインに刻まれている言葉。われわれは(お金ではなく)神に信心をおき神に集います といったところだろうか。
道端に落ちていた 10 セント銀貨を拾ったばかりにトラックにひき殺されてしまうロバート。次の瞬間、彼は「三途の川事務所」に辿りつき、隣人の庭芝に「ケツの穴」と文字を刻んだ、元カノにゲロ入りボックスを送りつけた、などなど小さな悪事の合計で、なんと地獄行きを宣告されてしまうのだが・・・・
今日ご紹介するのは現在ネット上のここで公開中の16分のショートフィルムである。
監督・脚本はジェイソン・ライトマン。この名字に覚えはないだろうか。そう、「ゴーストバスターズ」や「ツインズ」の製作や監督で知られる、あのアイヴァン・ライトマンの実の息子である。
実はこの作品、まるで漫画的なくだらなぁぁいストーリーながら、そのすばらしいテンポとコメディセンスで、さまざまなショートフィルム賞を総なめにした傑作。「三途の川事務所」から命からがら逃げ出した主人公と、それをおう事務員(?)たちを中心に、次から次へと予期せぬ展開へと転がっていくストーリーは、もちろんものすごいCGがあるわけでも、長い脚本があるわけでもない。が、その娯楽性の高さ、シンプルだからこそのおもしろさは、まるでごてごてにお金をかけたハリウッド映画へのアンチテーゼのようである。
現在はThank You For Smoking という新作を準備中のライトマン、彼がハリウッド映画のデビューを飾るのも、遠い話ではなさそうだ。
ただで視聴できるので、これを読んだらすぐに、コーヒーでも用意して見ていただきたい逸品である。
ワン・コイン・ヘブン
映画として 10/9.5