2004-12-01から1ヶ月間の記事一覧

昭和歌謡大全集

村上龍の同名小説の映画化である。 東京都・調布。専門学校生で、友人たち(松田龍平/池内博之/斉藤陽一郎/村田充)と昭和歌謡を舞台風に歌うことを趣味としている青年(安藤政信)が、町で通りがかりのおばさん(内田春菊)をからかった末、大声を出され…

女はみんな生きている

(ストーリーの一部にはふれていますが、ネタバレというほどではありません)「女はみんな生きている」 女はそこに何を見るのか普通の中年主婦エレーヌと、夫ポール。知人との約束に遅れると車を飛ばす彼らの前に、怪しげな男たちに追われた血まみれの若い有…

エイリアンVS.プレデター

「エイリアンVS.プレデター」 「第五惑星」でもよかったのに 2004年、巨大企業ウェイランド社に謎の熱源が南極大陸の地下深くで発生しているという衛星データが送られてくる。この企業の経営者で億万長者のチャールズ・ビショップ・ウェイランド(ランス・ヘ…

デボラ・ウィンガーを探して

「デボラ・ウィンガーを探して」 自己探索でハリウッド批判 TOTOという1980年代を風靡したアメリカのバンドがいる。彼らの代表曲は「ロザーナ」で、当時TOTOファンだった私は、それが、キーボードのメンバーの彼女の名前から取られた歌だと知っていた。ロサ…

「ドグマ」

「ドグマ」(1999年アメリカ映画) 聖書でやおい? 「やおい」とは、「ヤマなし、オチなし、イミなし」の、アニメや小説、映画など既存の作品を主に同性愛を中心にパロディ化したものと記憶している。映画「ドグマ」は、同性愛ではないにしろ、この、「や…

「ルナ・パパ」

「ルナ・パパ」 奇想天外・荒唐無稽・抱腹絶倒1999年のドイツ=オーストリア=日本合作の、東京国際映画祭最優秀芸術貢献賞受賞作品である。 舞台はタジキスタン、砂漠に囲まれた典型的な田舎町である。戦争で頭がおかしくなった兄(モーリッツ・ブライブト…

 「ジャッキー・ブラウン」

「ジャッキー・ブラウン」 クエンティン・タランティーノ1997年の作品である。 黒人スチュワーデスのジャッキー・ブラウン(パム・グリア)は、密売人の売上金をメキシコからアメリカに運ぶ副業を持っていた。だが、ひょんなことから逮捕され、捜査官レイ…

イン・ザ・カット

「イン・ザ・カット」 サスペンスにフェミニズムを (批評ですが、ネタバレはしていそうでしていません) In The Cut−ホームページによれば、語源は女性器であり、転じて、秘密の部分、安全な隠れ場所の意味であり、また、ギャンブラーが他人のカードを盗み…

「ポーラー・エクスプレス」

「ポーラー・エクスプレス」 動く絵本「ポーラー・エクスプレス」は絵本作家クリス・ヴァン・オールズバーグ原作(彼は映画「ジュマンジ」の原作者でもある)の「特急北極号」の映画化である。ハリー・ポッターが実写で(もちろんCG合成だが)できる時代で…

白いカラス

「白いカラス」 表現者からの控えめな意見原作は、アメリカの誇る文豪フィリップ・ロス原作で、フォークナー賞も受賞している[Human Stain] (映画の原題も同じである)である。 1998年、アメリカ・ニューイングランド。大学の学部長コールマン・シルク(ア…