「セクレタリー」  変態だって幸せになれるのね☆


かっこよすぎる、ジェームズ・スペイダー!!じゃないや、サンダンス映画祭で特別審査員賞を受賞した、ももちき一押しの純愛変態ラブロマンスである。
(※ももちきは変態ではありません、念のため)


 リー(ジェイク・ギレンホールのお姉ちゃん)は、自傷行為で精神科から退院したばかりのださださの内向的な女性。派手好きな母親とアル中の父親とのはざまで、外へ向けられない怒りを自分へとぶつけていた。
 そんな彼女が弁護士事務所に「セクレタリー」の職を得ることとなる。「妊娠しているか?その予定はあるか?」と面接で真剣に聞いてきたのはボスである弁護士のグレイ(ジェイムズ・スペイダー様)。
 ハンサムだがどうも妙な雰囲気を持った彼の趣味は蘭を育てること。そして、ペンケース一杯に用意した赤ペンで、スペルミスに丸印をつけ、それをつきつけて秘書をののしること。どうやらこれまでもそれで秘書が次々とやめていったらしい。
 ある日、激しくスペルミスをしたリーに、彼は「おしおき」をする。「おしおき」は秘書教育という名の要求となりどんどんとエスカレート。が、同時に、リーは、どうしようもなくグレイに惹かれて行く・・・


とにかくストーリーがすごい。「変人系純愛物」は「ニューヨーカーの青い鳥」(アルトマン)なんてのや、「バッファロー66」「パンチドランクラブ」だってあるけれど、変態系純愛物って、珍しくないですか?(「ハートに火をつけて」以来にして、断然格上!!ん?「ハンニバル」も実は・・?)

 脚本は、監督のスティーブン・シャインバーグと、オフブロードウェイの劇作家兼女優のエリン・G・ウィルソン。
映画を見た後に、脚本が男性と女性のコンビで書かれたと知って、さもありなんと納得した。男性側の心理、女性側の心理、を非常にうまく描いているのだ。変態な話なのに、妙に手に汗握ったり、ドキドキ感情移入できるのは、そのためである。ちなみに、原作はメアリー・ゲイツキルの"Bad Behaviour"(未読なので、読んでみねば!)

 特出すべきは、なにがなくても、リーを演じるマギー・ギレンホールの演技である。この映画は彼女がいるからこそ成り立っているといっていい。彼女でなかったら、いやらしすぎたり、気持ちが悪すぎたりして、C級以下の海外H系ビデオとしてビデオ屋の棚に並んでいたに違いない。

 ださださの自傷少女が、いつのまにか嬉々としておしおきを受ける美人エレガント秘書へと変貌するのを、くどくなく、本当に自然に演じているし、きわどいシーンもさっぱりと、それでいて登場人物になりきって演じている。この演技力は脱帽物で、公開時の新人賞を総なめにしたのもうなずける。

 そして、ジェームズ・スペイダー。この格好よさは「ウォッチャー」以来でしょうか。やっぱり金髪より茶髪のほうが素敵・・じゃないや、ももちきがもともと好きな顔であることは置いておいて、自分が変態であることに嫌気がさし、離婚経験から恋愛に臆病になっているクールで変態な弁護士を、颯爽と演じている。この役も、この人以外ありえない!!(それにしてもスペイダーは年をとらない。いつまでも「セックスと嘘とビデオテープ」のままなの、なんでだろー?さすがに「エンドレスラブ」よりは老けてるけど・・)

 ストーリーが変態なので、画面もそうかと思うなかれ。これがまたなんともおしゃれなのだ。グレイの事務所の内装も、リーの着こなし(ださかわいい→ひらひら系エレガント)も素敵である。音楽はなんとリンチといつも組んでいるあのバダラメンディ。つまりこれ、脚本から、全て一流が手がけた変態映画ということ。だから、とにかくおもしろい!

 きわどいところもあるし、すごい話だけど、とってもかわゆい「変態シンデレラストーリー」、あるいは「変態プリティー・ウーマン」なこの映画。

子供と一緒や、あまり親しくない人とは見れないけど

結論

新作なので、400円で、ぜひ!

ちなみに、映画のサイトにはめずらしく、映画とよくマッチしたキッチュな仕上がりになっている
http://www.gaga.ne.jp/secretary/index.html にも、よかったらどうぞ。



「おすすめ映画(2430)」 [ 映画紹介 ]
かっこよすぎる、ジェームズ・スペイダー!!じゃないや、サンダンス映画祭で特別審査員賞を受賞した、ももちき一押しの純愛変態ラブロマンスである。
(※ももちきは変態ではありません、念のため)


 リー(ジェイク・ギレンホールのお姉ちゃん)は、自傷行為で精神科から退院したばかりのださださの内向的な女性。派手好きな母親とアル中の父親とのはざまで、外へ向けられない怒りを自分へとぶつけていた。
 そんな彼女が弁護士事務所に「セクレタリー」の職を得ることとなる。「妊娠しているか?その予定はあるか?」と面接で真剣に聞いてきたのはボスである弁護士のグレイ(ジェイムズ・スペイダー様)。
 ハンサムだがどうも妙な雰囲気を持った彼の趣味は蘭を育てること。そして、ペンケース一杯に用意した赤ペンで、スペルミスに丸印をつけ、それをつきつけて秘書をののしること。どうやらこれまでもそれで秘書が次々とやめていったらしい。
 ある日、激しくスペルミスをしたリーに、彼は「おしおき」をする。「おしおき」は秘書教育という名の要求となりどんどんとエスカレート。が、同時に、リーは、どうしようもなくグレイに惹かれて行く・・・


とにかくストーリーがすごい。「変人系純愛物」は「ニューヨーカーの青い鳥」(アルトマン)なんてのや、「バッファロー66」「パンチドランクラブ」だってあるけれど、変態系純愛物って、珍しくないですか?(「ハートに火をつけて」以来にして、断然格上!!ん?「ハンニバル」も実は・・?)

 脚本は、監督のスティーブン・シャインバーグと、オフブロードウェイの劇作家兼女優のエリン・G・ウィルソン。
映画を見た後に、脚本が男性と女性のコンビで書かれたと知って、さもありなんと納得した。男性側の心理、女性側の心理、を非常にうまく描いているのだ。変態な話なのに、妙に手に汗握ったり、ドキドキ感情移入できるのは、そのためである。ちなみに、原作はメアリー・ゲイツキルの"Bad Behaviour"(未読なので、読んでみねば!)

 特出すべきは、なにがなくても、リーを演じるマギー・ギレンホールの演技である。この映画は彼女がいるからこそ成り立っているといっていい。彼女でなかったら、いやらしすぎたり、気持ちが悪すぎたりして、C級以下の海外H系ビデオとしてビデオ屋の棚に並んでいたに違いない。

 ださださの自傷少女が、いつのまにか嬉々としておしおきを受ける美人エレガント秘書へと変貌するのを、くどくなく、本当に自然に演じているし、きわどいシーンもさっぱりと、それでいて登場人物になりきって演じている。この演技力は脱帽物で、公開時の新人賞を総なめにしたのもうなずける。

 そして、ジェームズ・スペイダー。この格好よさは「ウォッチャー」以来でしょうか。やっぱり金髪より茶髪のほうが素敵・・じゃないや、ももちきがもともと好きな顔であることは置いておいて、自分が変態であることに嫌気がさし、離婚経験から恋愛に臆病になっているクールで変態な弁護士を、颯爽と演じている。この役も、この人以外ありえない!!(それにしてもスペイダーは年をとらない。いつまでも「セックスと嘘とビデオテープ」のままなの、なんでだろー?さすがに「エンドレスラブ」よりは老けてるけど・・)

 ストーリーが変態なので、画面もそうかと思うなかれ。これがまたなんともおしゃれなのだ。グレイの事務所の内装も、リーの着こなし(ださかわいい→ひらひら系エレガント)も素敵である。音楽はなんとリンチといつも組んでいるあのバダラメンディ。つまりこれ、脚本から、全て一流が手がけた変態映画ということ。だから、とにかくおもしろい!

 きわどいところもあるし、すごい話だけど、とってもかわゆい「変態シンデレラストーリー」、あるいは「変態プリティー・ウーマン」なこの映画。

子供と一緒や、あまり親しくない人とは見れないけど

結論

新作なので、400円で、ぜひ!

ちなみに、映画のサイトにはめずらしく、映画とよくマッチしたキッチュな仕上がりになっている
http://www.gaga.ne.jp/secretary/index.html にも、よかったらどうぞ。